【楽天kobo aura】電子書籍について思うこと
楽天koboの電子書籍(kobo aura)を愛用しています。
個人的にはなくてはならない存在の電子書籍、もっと日本で普及しても良いのではと思うのですが、なかなか普及していきません。
そこで今回は、長年愛用しているからこその良い点悪い点、そして、なぜなかなか普及しないのかというところも含めて、記事にしてみました。
【電子書籍の良い点】
1,コンパクト
スマホ以上タブレット未満と中途半端に思えるかもしれませんが、実際、これがちょうどいい。
サイズ感でいうと、文庫本とほぼかわらないサイズなので、紙書籍を電車で読むのとあまりかわらない感覚で読むことができます。しかも、紙書籍と比べてめちゃくちゃ薄型で、ページめくりも1タップでできるので、紙書籍のように、ページめくりのときに、両手で保持する必要がありません。
満員電車で片手で本を持ち、片手でカバンを持っていてもページめくりができるのは、画期的でした。
2,保管スペースの効率化
紙書籍の最大のデメリットは、やはり「かさばる」というところにあるのではないでしょうか。
大金持ちで「書庫」があるような人ならいざ知らず、僕達一般人には、本を保管するスペースがもったいないというのが現状かと思います。
しかし、電子書籍にすることで、リーダーのスペックにもよりますが、文字だけの書籍であれば数千冊をひとつの端末に保存することができます。
図書館がてのひらに。
これって、本好きのかたにすれば夢のような状況ではないでしょうか?
3,精読による新たな発見
電子書籍を活用するまでは、一度読んだ本を再度読み返す事はほぼなかったのですが、持っている本が常に手元にあることで、新たに読む本が無い時は、過去に読んだ本を読み返すようになりました。
ジャンルでいうと、自己啓発書が多い気がしますが、過去に読んだときに気づかなかった点が改めてインプットされることが多く、より多くの気づきを得ることができるようになりました。
本棚の奥にしまいこまれている本達に、再びスポットライトを浴びせることができるのも、電子書籍の大きな功績だと思っています。
【電子書籍の悪い点】
1,質感の欠落
文庫本ならあまり感じませんが、ハードカバーの書籍と電子書籍を比べてしまうと、表紙の装丁の質感に大きく差が出てしまいます。
また、「電子書籍アレルギー」の方の多くは、紙をめくる作業、紙のにおい含めて、紙書籍でないとダメ!というお考えをお持ちです。
しかし、個人的にはこのような拒絶感は「本を楽しむ」という本質とは違うと思っています。
2,書籍数が少ない
これは、この後の電子書籍が普及しない理由に密接に結びついていますが、読みたい本が電子書籍ではない。じゃあ、紙書籍で買おう、という流れは、当たり前の流れだと思います。
電子書籍愛用者としては、日本の出版業者に、ぜひとも改革をしてもらいたいと思います。
【電子書籍が普及しない理由】
なんだかんだで、コミックスはスマホで読んでいる人がめちゃめちゃ増えてきているという実感があります。
電車に乗っていてもバスに乗っていても、20代くらいの人達でマンガをスマホで見ている人はホント多い。
でも、ちょっと年齢層があがると、ほとんどの人達が紙書籍を持っている。
鶏が先か卵が先かという議論になるかもしれませんが、電子書籍を使う人が増えないと、電子書籍化される本も増えていかない。
特に、コミックス以外の活字メインの本を読む大人達が電子書籍を使おうという意識がないと、絶対に利用者は増えていかないと思います。
2,割安感が少ない
楽天koboを使っていますが、紙書籍と比較して、そんなに割安感を感じないです。
たまにクーポンとかで劇的に割引される書籍もありますが、それが自分の読みたい本であるかというと微妙です。
であれば、消費者心理とすれば、「モノ」として残るモノを選ぶのは必然かなと思います。
後述する原作者の意向や、既得権益によるところもあるかもしれないのですが、なんとか読者・原作者・流通業者でwin-winの関係が築けないかと考えてしまいます。
3,電子書籍に賛同しない原作者の存在
これがまったくわからないです。
小説部門ではみなさんがどういう考えで賛同しないのかわかりませんが、コミックス関係で聞いた話によると、
「マンガは見開きで見る前提で作られたもので、1ページ毎に見る前提で作られた電子書籍では、作者の意図が表現できない」
という見解もあるようです。
マンガを「アート」まで高めた作者の功労も当然あるでしょうが、「マンガ本」はあくまで「表現媒体」であって、「表現手法」ではないのではないかと思ってしまいます。
とにかく、世に広く読まれる「媒体」である電子書籍が拒まれる理由は無いように思うのですが、みなさんいかがでしょうか?
4,既得権益
この部分は日本の一番悪いところだと思います。
以前読んだ本で、ソフトバンクの孫正義さんがおっしゃっていた、「日本の規制は既得権益を守るためにある。アメリカの規制は独占企業を廃し新規企業にチャンスを与えるためにある」といったようなコメントがあったのが象徴的でした。
日本で書籍の電子化を進めようとすると、出版業・印刷業から圧力がかかり、うまく進まないと言います。
しかし、若者の書籍離れを食い止めるのは、その出版業・印刷業が排除しようとしている電子書籍にしかないと、僕は考えています。
電子書籍が当たり前になり、紙のコストや流通コストがなくなって格安購入できるようになれば、小説や新書などのコミックス以外の書籍の売上増にもつながると思います。
出版業界不況で残念ながら廃刊になった書籍も、電子書籍部門で復活の可能性もあります。(dマガジン等もありますし。)
このあたりも踏まえ、日本の出版・印刷業のみなさんには、今後の方向性を見直していただければと考えています。
【まとめ】
電子書籍をお持ちの方、お持ちでない方、みなさんいかがでしたでしょうか?
個人的には、もっと電子書籍を広めていきたいと考えているのですが、いろいろ障壁があって、なかなか広まっていかないのが現状です。
電子書籍拡散に少しでもご協力頂けますと幸いです!